産業廃棄物収集運搬に関するトラックの種類について

[2021年05月15日]

企業活動の一環で排出されるゴミは産業廃棄物という種別のゴミに分類されます。
これを排出する会社は排出事業者と呼ばれ、日本の廃棄物処理法では、産業廃棄物は排出したものが自ら処理をすることが基本的な考え方となっております。
この考え方にのっとり、コスト的な事からも、排出事業者は自分が出した廃棄物を自社で処理したいと考えています。
しかしながら、処理をするための車両や施設には高額な投資が必要であたりまえですが決してハードルの低い事ではありません。
ですから、私たちのような廃棄物処理の専門家である許可業者に、収集運搬と廃棄物処理をお願いすることになるのです。
ここではプロである私たちが、必要となる車両についての解説をいたします。

 

車両の種類

産業廃棄物を運んでいる車というと、イメージとしてはパッカー車やダンプトラックなどを思い浮かべる人が多いでしょう。
実際にはもっとたくさんの車両を駆使して、いかに効率よく運ぶかを追求した車両運用をしております。
そして収集運搬の効率だけではなく危険物の流出や飛散、落下の危険もあり、決して一筋縄ではない車種運用が必要になります。

それでは弊社、グループ会社が保有する車両をまじえて解説をいたします。

<<<保有車両一覧>>>

 

——グループ会社——

株式会社南興業

有限会社ティーエスケー

株式会社環境テック21

 

 


 

クレーン車

クレーンを装備したトラックの総称で取り付けられたクレーンを使って人の力では持てない積荷をクレーンによって荷揚げしたり荷下ろししたりすることができます。
建設・解体現場やロードサービスなどでも用いられる汎用性の高い車です。

<豆知識>

現場ではユニック車とも呼ばれており実は呼び方が違うだけで同じ車両のことを指します。
ユニックの由来は古河ユニックが製造した搭載型トラッククレーンが「ユニック」の商標登録で有名になったため「ユニック」がクレーン車の総称として使われるようになりました。

 

アームロール車

トラックの骨格部分に当たるシャーシに油圧式のアームを搭載して、コンテナを自力で脱着することができる車両です。
現場ではトラックから下ろしたコンテナに直接廃棄物を入れられるメリットがあり、大型現場の定期回収の為にコンテナだけを設置して満杯になれば回収をするという運用法もあり産廃現場では重宝されています。

 

ダンプ車

 

ダンプトラックは、土砂などを運搬し、荷台を傾けて積荷を降ろすことができる車両になります。
排出の向きや、積荷、車両の種類によって色々なタイプがあり、弊社は通常10tダンプに加えて荷台が通常の2倍程あるロングダンプも活躍しております。
仕組みはアームロール車と同じで荷台を油圧シリンダーによって持ち上げて積荷を下ろします。

 

トレーラー車

トレーラーとは通常のトラックとは違い、荷物を積む部分(トレーラー)とそれを牽引する部分(トタクター)が独立して別れている車両を指します。
トレーラー=トラクタ+トレーラーという認識で大丈夫です。

弊社のトレーラーは10個タイヤで動かす、ダンプ機能を搭載した大型コンテナ車両です。

 

チップ車

ウッドチップ(おがくずや木片)などを主に運ぶトラックのこと。 深ダンプともいわれております。 アルミバンの屋根部分を取り外したような形になっており、あおりが通常のトラックより高く、 屋根部分には飛散を防ぐネットが備え付けられている物や開閉式の屋根を搭載している車両もございます。

 

バキューム車

バキューム車とは、トラックの荷台の代わりに大きなタンクと真空ポンプ、吸引ホースを備えたトラックです。
液体状の汚物・汚泥を吸引ホースで吸い上げて、タンクの中に貯め込み、運搬します。
主に汲み取り式トイレの糞尿の汲み取りに使用されますが、弊社ではリサイクルシステムの浄化槽に貯まった汚水の回収に使用しております。

 

ローリー車

タンクローリーとも呼ばれ、通常のトラックの荷台部分に鋼板製やステンレス製、アルミ合金製などのタンクを搭載した車両で、飲料水や液状の食材・危険物である液体燃料・高圧の液化ガス燃料・化学薬品など液状の積み荷の運送に用いられます。