アームロール車について産業廃棄物処理事業を営なむフォースが解説いたします

[2021年06月15日]

弊社では現場に合わせたたくさんの車両が活躍しており、産業廃棄物の種類などによって、適時に適切な車両運用をしております。
そんな中でも、今回はアームロール車の解説を始めていきます。
コンテナを積み下ろしすることが可能となっており、コンテナが一杯になったところで都度新しいコンテナと積み替え、運ぶことが可能になっております。
現場に設置して満杯になれば回収するという作業ができるので、弊社でも同車が稼働しない日はありません。

 

 

名称の由来

トラックの荷台を自力で脱着することができる車は通称「アームロール」と呼ばれています。実はアームロールという呼び名は新明和工業の商品名であり、一般名称としてはは「脱着装置付きコンテナ専用車」と言われています。

ユニックの呼び名が古川ユニックの商標登録であって、実は一般的な名称ではなかったというのと同じです!
別の呼び名としては「フックロール」「マルチリフト」「ロールオン」と様々な名称で呼ばれています。

ユニック車について

 

 

アームロール車の運用用途

主に事業所等の産廃回収や建設現場等ででる※建廃の回収時に使用します。

 

※建廃

建設工事に伴って生じる廃棄物のことをいいます。 建設廃棄物は大きく分けますと、工事から排出される産業廃棄物と現場事務所から排出される一般廃棄物に分類されます。 そのため建設廃棄物は産業廃棄物と一般廃棄物が含まれる概念です。

 

実は一つでは無い様々な使用用途

後ろに積まれたコンテナを傾けることもできるので、ダンプトラックのように積んだ土やごみなどを排出することもできます。

更に複数の用途別コンテナを用意すれば、一台で何役もこなすことが出来て、最小限の車両台数で物流をまかなう事が可能になります。車両の稼働率の向上や、コンテナのみ積み込み先に降ろせるため駐車スペースの節約にも役立っています。
脱着装置付きコンテナ専用車のメリットの一つとして、積み荷の形状に合わせてコンテナを積替えることで利用・応用できる範囲を広げることができます。

例えば、コンテナ・タンク・バルクなどといった形状を付け替えることで一般貨物の輸送、商品の配送、液体・粉体の輸送、ごみや産業廃棄物の運搬、土砂や建築資材の運搬、農産物の運搬、農機具の運搬など、非常に広範囲に使用できるため非常に便利で人気です。

また、中国、タイ、インド、マレーシア、インドネシアなどの東南アジアを中心とした海外でも、ごみの収集のために使われています。

 

余談

コンテナは「車両の一部」なのか、「容器」なのか?

これに関しての見解は自治体によって異なるところで、
ある自治体では、コンテナを車両の一部として取り扱い、
またある自治体では、コンテナを運搬容器として取り扱うことになるのです。

これで何が関係あるのか?

車両の一部と容器とで、どういう違いが生じるかというと、
収取運搬業許可申請の際に影響があります。

もし、コンテナが容器と捉えるのであれば、脱着装置付コンテナ専用車の車両は、
コンテナを外した状態でしかるべき検査、確認が必要になります。
つまりコンテナは車両の一部では無いという事

一方、コンテナが車両の一部であれば、
脱着装置付コンテナ専用車は、コンテナを積んだ状態でしかるべき検査、確認をうける事になります。

車検はどうなっているの?

まずはアームロール車と同じく車両を切り離せる車両としてトレーラを例に説明します。
トレーラー(トレーラーヘッドで前から引っ張っている荷箱)は自力で走行することはできません。
しかし、トレーラーヘッドとは別に車検証が存在していますので、車両として扱うことになります。

一方、アームロール車に関してはコンテナに車検証はありません。

つまり、、、これがコンテナを「車両の一部」(コンテナは独立した車両ではない)として取り扱うか、
車両の一部ではなく容器として取り扱うという議論を生むことになっているのです。
明確は決定事項はありませんので気になる方や収取運搬業許可申請を考えている方はここの確認を各自治体に行う事をおすすめします。